保険料が上がった?それは「国民健康保険の広域化」の影響かも?

国保

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国民健康保険に加入している人には、6月頃に市区町村から「保険料算定のお知らせ」が届いたかと思います。

内容をきちんと読んだ人は少し違和感を覚えたかもしれません。

実は、今年の4月から国民健康保険の制度が少し変わったのです。

国民健康保険の「広域化」

今まで国保保険料は、市区町村単位で計算をされていました。

厳密に言うと、「区」単位は東京都の23区ぐらいで、大多数は「市」単位で保険料は決められていました。

これが、今年の4月から保険料の算定は「都道府県」単位で行うことになりました。

この変更は、市区町村から都道府県に範囲が広がったことから、「国民健康保険の広域化」と呼ばれています。

国民健康保険事業は、これから都道府県が責任を持って主体となり、運営していくことを意味します。

保険料の算定は「都道府県」、徴収は「市区町村」

国保の広域化により、今まで市区町村単位でそれぞれ決められていた保険料は、都道府県が算定することになりました。

しかし、保険料の納入通知書の発送や届出の窓口は、今までどおり市区町村が行います。

都道府県は、市区町村ごとに保険料を算定することになりますが、今までと違い、都道府県単位で勘案することができるので、同じ都道府県内で明らかな保険料の違いが出ることはないだろうとされています。

同じ都内で最大3万円の差があった保険料

東京都を例にとってみましょう。

同じ東京都内であっても、特例区と呼ばれる23区は保険料が高く、市内(23区外)では比較的安くなるという傾向がありました。

その差は年間では3万円とも言われていました。

同じ都道府県内であっても、すぐ隣の市では安いのに、自分の市は高い・・・なんてこともあり、どうしても不公平感が拭えないこともありました。

最近では、高額な保険料のために滞納者が増え、増え続ける医療費に耐えられない市区町村が続々と出てきましました。

そこで、保険料算定の範囲を広げることで、保険料を均していくことを決めました。

保険料に増減はあれど、急激な変化は起きない

保険料を均したことで、下がった地域もあれば上がった地域もあります。

しかし、広域化を導入して有無を言わさずいきなり急激な保険料の値上がりを行われても、納得できる人は少ないでしょう。

そこで「経過措置期間」が設定されていて、各自治体の国保財政調整基金等を利用し、急激な保険料の値上がりを抑える措置も取られています。

この経過措置は最長で6年間認められており、その間に緩やかに保険料が値上がってくるでしょう。

保険証の見た目が変わる

大きく変わるのは、健康保険証です。

まずは、都道府県名が入ります。また、現在「保険者」となっている部分が「交付者」となります。

運営は都道府県、窓口は市区町村というのがここで分かりますね。

また、今までは「資格取得年月日」だったものが「適用開始年月日」と変わります。

保険証をもらう手続きは、今までどおり市区町村で行い、交付も市区町村から行われます。

同じ県内の転居時には「喪失」「取得」とはならない

今までは、同じ県内であっても市区町村が変わる転居の場合は、転出前の役所に国保資格喪失、転入後の役所に資格取得という手続きがありました。

しかしこれからは、同じ県内であれば転居をしても、資格は継続しているとみなされます。なので、「喪失」「取得」の手続きは不要となります。

ただし、転入先の市区町村が交付する保険証をもらう手続きはしなくてはいけません。

高額療養費制度の利用を通算できる

医療費には、「自己負担額限度」というものがあります。

それぞれ一定の負担額が決まっているのですが、それを超える支払いをした場合は、「高額療養費制度」を利用することができます。

支払い窓口では一旦、医療費の全額を支払いますが、市区町村の窓口に申請をすれば、自己負担額限度を超えた金額は返ってくる制度です。

毎月1日から月末までの医療費で計算します。

この制度では、4ヶ月(4回)以上、高額療養費制度を利用した場合は、「多数回該当」となり、4回目以降の高額医療費制度の利用では、自己負担額限度がさらに軽減される特徴があります。

多数該当に関して、今までの市区町村単位の国保運営の場合だと、市区町村を越えての転居をすると、高額療養費制度の利用回数はリセットされていました。

しかし、運営が都道府県単位となったので、同県内であれば市区町村を越えての転居でも、利用回数はリセットされず、通算できるようになりました。

極端に言えば、今までは、A市で3ヶ月高額医療費制度を利用していたけれど、次の月から同県内B市へ転居し高額医療費制度を利用した場合、利用1回目とリセットされていたものが、今後は4回目(B市に来て1回目の利用でも)と換算されることになります。

今後の予測:納付は忘れないことが最重要

破綻寸前(もしくは既に破綻している?)の国保事業。

その立て直しと安定を図るために投入された、国民健康保険の広域化。

保険料未納・滞納については取り立てが厳しくなるのではと思います。

延滞金も容赦なく付くと思われますので、本当に保険料の払い忘れには注意です。

また、支払いが難しくなった場合には、減免制度もありますので、遠慮なく問い合わせをしてみましょう。

払う意思がある人には、そんなに厳しく対応されません。

未納が一番やってはいけないこと!と肝に銘じて、健康保険の制度をみんなで守っていきたいですね。

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