格安スマホを徹底解剖!
家計の整え方のひとつに「固定費の見直し」というものがあります。
毎月の支出が決まっている項目を挙げていき、ほんとうにもう下がらないのだろうか?と見直す作業です。
見直せる固定費の代表的なものに「通信費」が挙げられます。
インターネット、固定電話、携帯電話などの使用料金ですね。
そこで、今わたしが検討真っ最中の「格安スマホ(SIM)」について、調べてみたことをまとめてみたいと思います。
格安スマホが出てきた当初は、「本当に大丈夫なの?」と怪しんでいましたが、多くの人が乗り換えて、オトクを実感しているのを見聞きするようになりました。
そして、市民権を得るようになり、格安スマホ業界に参入する企業も増えてきました。
格安スマホはほんとに安いのか?デメリットはないのか?それを知るためには、まず、格安スマホそのものの仕組みを理解していきましょう!
格安スマホはなぜ「格安」?
そもそも格安スマホ(SIM)は、なぜ「格安」なのでしょうか?
スマホを手に入れようとした時に、みなさんもドコモ・au・ソフトバンクのいずれかの店舗に行ったかと思います。
選択肢がこの3大携帯通信会社しかなかったんですよね。
この3大キャリアと呼ばれる携帯会社はそれぞれ、自社で通信回線を保有しています。
その回線を使って、データ通信のサービス(電話をかけたり、メールを送ったり)を提供しています。
通信回線を持ち、データ通信サービスを行うには、基地局の設置や回線の管理・保全・サービス向上等、莫大な費用が必要となります。
安定した通信サービスを行うための莫大な費用を補うために、利用者から一定の(今では少し高めだと感じる)利用料金を徴収しています。
時代が進み、自社では通信回線を持っていないけれど、この大手携帯会社から通信回線を借りて、データ通信サービスを行っている業者が現れました。
こういった業者のことをMVNOと呼びます。
MVNOは携帯会社から借りている通信回線を利用しているので、設備への投資費用などが最小限に抑えられます。
だからこそ、大手ではできない安い価格設定を取り入れて、データ通信サービスを行うことができるのです。これが「格安」と呼ばれるワケですね。
SIMカードが無くてはスマホは使えない!

携帯電話会社でスマホを買えば、すぐにそのスマホが使えるのかと言えばそうではありません。
購入した人の個人情報が入った小さいSDカードのようなものを、スマホにセットして初めて使えるようになります。
このカードがSIMカードと呼ばれるものです。
大手携帯会社でスマホを購入した時には、既にスマホにセットされているので、あまり意識はしないですが、取り出すことは誰にでもできます。
新規購入ではなく機種変をするときには、古いスマホからSIMカードを取り出し、機種変後の新しいスマホにそのSIMカードをセットすれば、そのスマホが使えるようになります。
けれども注意点がひとつあり、キャリアが違うと使えないようにロックされていました。
例えば、ドコモで購入したSIMカードをauで購入したスマホに挿入しても、使うことができなかったのです。これをSIMロックといいます。
使うためにはロックされたSIMを解除しなくてはいけません。
これをSIMロック解除やSIMロックフリーといいます。
この作業は、自分たちで自由に行えず、基本的に自分のSIMカードを携帯会社にロックをかけられているというのが実態としてありました。
SIMロックをして、顧客を囲い込む
なぜ、携帯会社はこんなふうにSIMをロックしたのでしょうか。
理由は簡単。他の会社に顧客が流出することを防ぎたかったからです。
SIMカードを持って、自由にキャリアを行き来できるのであれば、より安価な価格設定をしている会社にみんな行きたがります。
その結果、熾烈な価格競争を引き起こすことになりかねません。
安定したデータ通信サービスを提供するためにかかる莫大な費用を抱えながら利用料を下げる行為が、会社の危機を招くことは簡単に想像できます。
SIMロック解除の義務化
しかし、2015年に総務省から「SIMロック解除を義務付ける」とのお達しが出てしまいました。
つまり、携帯会社は、顧客からSIMロックの解除依頼を受けたら、必ず解除しなくてはいけないということになったのです。
このことにより、顧客から依頼があった場合は、携帯会社は基本的には無料でSIMロックを解除しなくてはいけなくなりました。
SIMロックを解除することにより、利用者はSIMカードとスマホを自由に契約・組み合わせることができるようになりました。
この、「SIMロックが解除されたスマホ」のことをSIMフリースマホと呼びます。
SIMフリーのスマホは、どの会社のSIMカードを挿入しても使うことができます。
格安でSIMを手に入れる
大手携帯会社の通信回線を借りているMVNOは、独自のSIMを取り扱っており、大手携帯会社に比べて利用料が安く設定されています。
MVNOで格安SIMを契約し、SIMロックがかかっていないスマホ(SIMフリースマホ)にその格安SIMを挿入することで、スマホのデータ通信サービスが使えるようになります。
MVNOが使用している通信回線は、元々は大手携帯会社の通信回線です。
ですので、ドコモから回線を借りているMVNOとSIM契約をした場合、格安SIMといえどドコモ回線を使用していることと同じことになります。
ただし、あくまで「借りている」通信回線なので、3大キャリアより情報処理速度が遅かったり、設定されているデータ通信量が少なかったりという弱点もあります。
結果、格安スマホを手に入れる
格安SIMがあれば、極端に言えばおうちで眠っているスマホにSIMを突っ込むことで使える場合があるということです。
ただし、以前にそのスマホを使っていたということは、SIMロックがかかっている状態であることが多いので、まずはそのスマホをSIMロックフリーのスマホにするために、SIMロック解除を行わなくてはなりません。
SIMロックは依頼をすれば解除に応じてくれますが、機種によってはロック解除自体ができないものもあり、特に2015年5月以前に製造されたものであれば、その確率は大きいです。
また、ロック解除ができる機体だとしても、SIMロック解除の手続きは基本自分で行わなくてはならず、たまに失敗してしまうことがあったり、店舗などで解除して貰う場合は手数料がかかったりと、一手間がかかります。
そういった煩わしさを解消するために、MVNOは独自のSIMフリースマホも販売しています。
このスマホの本体は、型落ちをしているものであったり、過剰なオプションを付けないという代わりに、大手携帯会社の機種よりも安い値段で販売されています。
この格安スマホは、最初から格安SIMがセットされているものが販売されているので、面倒な解除やセット等の手間がかかりません。
格安スマホというのは「格安SIM+格安本体=格安スマホ」というイメージを持ってもらえればいいと思います。
格安スマホ業界に続々と企業が参戦
このように、今までは3大キャリアしか選択肢がなかった通信業界に、新たにMNVOが現れどんどんとスマホ業界に業者が参戦してきています。
有名所では、mineo(マイネオ)やY!mobile(ワイモバイル)などでが挙げられます。また楽天やイオンなど、元々スマホ業界に全く関係のなかった業者も続々と参加してきています。
選択肢の多さに悩んでしまうこともあるかもしれませんが、それだけ自分によりぴったりな契約会社を見つけることができるということです。
通信費を見直そうと考えている人には、格安スマホの導入は、是非選択肢のひとつに入れてほしいです。
かくいうわたしも、格安スマホの実態がつかめたところで安心をしたので、いよいよ契約会社の検討に入ろうと思っています。
次は、格安スマホのデメリットをもっと調べた上で、各会社を比較し、違いを調べていきたいと思います!