電力自由化、都市ガス自由化と、ほとんどの人はもう既に知っている言葉だと思います。
電力とガスが自由化になったことで、何が変わったのでしょうか。
また、自由化に伴う「電力・ガスの一本化」ができるようになり、「まとめるとお得」という情報も耳にします。
本当にお得になるのでしょうか?調べていきましょう!
今さら聞けない!電力自由化って?
電力が自由化されたのは2016年4月のことです。
家庭向けの電力の小売りが自由にできるようになりました。
このことにより、今までは地域ごとに電力会社だけで供給していた電力を、様々な業種の会社が消費者に電力の直接販売をすることができるようになりました。
電力供給に関係のないような企業までもが電力販売に乗り出し始め、大手電力会社も地域を超えてサービス提供を始めたことにより、競争が加速しました。
今さら聞けない!都市ガス自由化って?
電力自由化から1年、2017年4月に、今度は都市ガスの自由化が始まりました。
電力と同じように、これを機にと多くの企業が参入してきましたが、電力自由化の時のような盛り上がりを感じません。
これは、ガスの特徴に理由があります。
電力の場合、電気は日本全国繋がっていて、同じ電気を使用できます。ですので、全国規模で電力供給合戦が繰り広げられています。
その反面、ガスはそもそも「都市ガス」「プロパンガス(LPガス)」「簡易ガス」という種類に分けられています。
日本の普及率でいうと、都市ガスが53%・LPガスは44%・簡易ガス3%です。
今回自由化になったのは、この中の「都市ガス」部分だけなので、日本のガスにおける約半数ほどの活動しかできないことになります。
こういったことから、都市部ではある程度盛り上がりましたが、実感としてはイマイチかと思います。
自由化になって、何が変わった?
電力と都市ガスが自由化になったことで、では実際何が変わったのか?が気になるところだと思います。
(上に書いた通り、電力は全国的な話ですが、ガスは都市ガスに限定されますので、以下は都市ガス対応の地域だけの話となりますので、ご注意ください。)
自由化に伴い、供給元の電力会社とガス会社を自分たちで選択することができるようになったことが大きな変化です。
今までは、居住先の電力会社とガス会社がそれぞれ自動的に決まっていました。
それを「電力会社で電気もガスも」「ガス会社で電気もガスも」まとめて供給してもらうことができるのです。
もちろん、まとめるとそれなりにメリットがあるように、各社が競争をしています。
自由化から1~2年が経ちましたので、今さら感もありますが、ついつい後回しにしていた人は改めて電気代とガス代を見直す機会を作ってみませんか?
まとめるとお得って、誰でも対象?
電力・ガスをまとめるとお得だと言いますが、実際どれほどの得になるのでしょうか?
わたしの友人(都市ガス会社勤務)の話によりますが、現在使っている電力量で判断すべきとのことでした。
簡単に言えば、多く電力を使っているご家庭はセット割引の恩恵を多く受けられるということです。
逆に、普段からあまり電気を使わない、節電を意識しているご家庭であれば、さほどお得感はないだろうということです。
電気代の算出としては、「基本料金+電力使用量」で計算します。
セット割の場合、この「電力使用量」の単価がいくらかで差が出てきます。
関西の場合、関西電力と大阪ガスがそれぞれセット割を提案していますが、電気の基本料金は関西電力の方が安く設定されていますが、電力使用量の単価では、大阪ガスの方が安いです。
この安さは電力使用量が毎月120Kwh以上だと、如実に反映されてきます。
検針票などを見て、月々の電気使用量を調べてみて、120Kwh以上を平均して毎月使用しているようであれば、電気とガスをまとめるメリットがあるのではないでしょうか。
ちなみに我が家は夫婦二人暮らし(+猫が1匹)。直近1年間で毎月の電気使用量は平均で178Kwhでした。
うちの場合は無駄な電気は使わないよう心がけているので、一般的なご家庭より遥かに使用量は少ないかと思われます。
それでも、セット割引の恩恵を受けられそうな数字が出ました。
地域によって、業者によって、選択肢は広がる!
上での書いたのは関西地方の電力会社と都市ガス会社での話です。
地域によっては、電力使用量の単価ではなく、電力とガスをまとめるだけで、基本使用料を割引しているところもあります(西部ガス等)。
また、「auでんき」はご存知との通り携帯キャリア会社が、電力自由化に伴い参入してきた企業の例のひとつです。
このauでんきは、元々携帯電話代とまとめてお得にしたり、auポイントを貯められることを売りにしていました。
そして今年の4月から、auでんき+関電ガスをセットにすることで、さらに割引やお得なキャンペーンを打ち出すこととなりました。
このように、地域ごと、企業ごとに、それぞれお得なプランや付加価値で、集客を狙っています。
お使いのネット回線会社も電力供給事業を始めているかもしれませんよ。
まとめ
供給会社の変更手続きは簡単だと、どの会社も言います。
ただし、企業によっては、解約時にお金がかかることもあります。
調べるのは少し手間かもしれませんが、1円でも安く光熱費を抑えたいと考えているのであれば、この「まとめてセット割」を活用してみてはいかがでしょうか。